会社員であれば、だれもが一度は仕事ができる人と仕事ができない人の差ってなんだろうと、考えたことがあるだろう。私は、その差は想像力の違いから来るものだと考えている。ITエンジニアの職場を題材に仕事ができる人と仕事ができない人の違いを考えてみた。
それは想像力があるかないか
仕事ができる人と、仕事ができない人の差、それは想像力があるか、ないかである。仕事ができる人は、未来が見えている。仕事ができる人は、既に見えている未来のゴールに向かって、道筋通り行動しているのである。
ここで言う「仕事ができる」とは、“期限内に、依頼された仕事を、問題なくこなし、なおかつ結果的に周りの評価を上げる人”と定義している。つまり、いつも周りの期待以上の成果を上げる人であり、いつも頼られるし、期待されるし、チャンスが回ってくる人だ。あなたの周りにもこういう人が居るだろう。
頭を使えとは、未来を想像しろということ
想像力を具体的に表すと、以下の観点で仕事を考えているかということになる。
ポイント
- ゴールから逆算しているか。
- 明日、明後日、来週、来月がどうなっていれば良いのか想像できているか。
- 今現在行った自分の行動の結果を想像しているか。
- 自分の皇后の結果、相手がどのように動くか考えているか
- 自分の発言の結果を想像できているか。
- 相手が何を言うか想像して、さらに、その返答を考えているか。
これらのポイント通りに考えて仕事をしているか自分の仕事ぶりを思い出してみよう。仕事ができる人は、頭を使って、つまり、未来を想像して仕事が出来ている。
「背景と目的を理解しろ」という指導の補足
社会人一年目の人が、先輩からよく言われる言葉がある。それは「背景と目的を理解しろ」である。
この言葉について少し丁寧に説明すると、「背景と目的を理解して、今何をしなければいけないのか、結果少し先がどうなっていなければいけないのか、今考えて行動しろ」ということになる。
「背景と目的を理解しろ」だけだと、本当に背景と目的だけを考えて終わる人がいるから注意しないといけない。
仕事が出来る人は環境を作る
ポイント
ゴールへの道筋を理解しているから、場をコントロールできる。
未来を想像出来ると逆算で仕事ができるようになる。逆算して仕事ができるようになると、根回しや調整が早い時期から出来るようになる。これは、日本のIT業界だと非常に効果的だ。
例えば、初めに決めた顧客要件について、頭で想像した結果、要件間の矛盾を発見したとする。けれどPMは顧客に言われるまで、塩漬けするという策をとった。
もし、仕事ができる人であれば、事前にチームやプロジェクトメンバに変更が入りうる内容の調査やもしかしたら変更があるかもしれないということを事前に伝えておくだろう。もちろん、無駄な稼働にならないように最小限でだ。
人間心構えがあるのとないのでは、大違いなのだ。「やっぱり要件が変わったね。さあやるか。」という場合と、「初めて聞いた。そんなこと聞いてないよ。」という場合だと物事に対するやる気が変わってくる。やる気はシステム品質に大いに関わってくる。
上下左右の周りに、事前に未来はこうなるだろうと徐々に伝えていけば、自ずと自分に有利な環境が出来上がってくる。
さいごに
仕事ができる人と仕事ができない人について説明した。けど、一番大事なことは、人当たりがよく、やさしさを持って他人に接することが出来るかということである。
どんなに技術を持っていても、周りがついてこなければ大きな仕事はできない。技術は劣るけれど人当たりがよく、周りの環境を作れる人の方が好まれるだろう。
自分はどういったタイプの人間か、この記事を読んでもう一度考えてみてほしい。